NOTE

2018-03-18Filter |
コードバンのミンティアケース

コードバンでミンティアケースを仕立てました。
「今つかっている財布がコードバンで、それに合わせたい」という御注文。
実際に革をご覧いただくと「この財布より綺麗なコードバンですね」と仰っていただけました。
ひとことでコードバンと言っても、タンナー・仕上げによって違いがあります。今回の革は、新喜皮革/レーデルオガワの水染めコードバン。奥行きある色味の革です。

この手の品物は少しきつめにつくります。
左上部の切り口がほんのり斜めになっておりますが、
これはご使用後の伸びを見越した形です。

ご存知の方も多いかもしれませんが、コードバンとは農耕馬の臀部の一部分、
その表皮から数ミリ奥の部分にある緻密な繊維層(コードバン層)を露出させるまで削り出して、製革したものを指します。

一言で申しますと「馬のお尻の一部を、削って磨いた革」。
たいへん手間がかかる革で、馬一頭からとれる量が少ないこと、
そもそも農耕馬自体も減っていることから、高価な革でもあります。

現在、まともにコードバンをつくっているタンナーは10社に満たない。
姫路の新喜皮革/シカゴのホーウィンの2社が代表格。
コードバンに熱い気持ちをお持ちな革好きの方、特に革靴にこだわりをお持ちの方からは、
各社のコードバンへの意見を求められることも少なくありません。

取り扱いに気を使う必要はありますが、大事にお使いいただくと、美しい変化を見せる革です。
コードバンをつかってのセミオーダーも承っております。

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