NOTE

2018-06-23Filter |
『いい革ってどんな革ですか?』その2

そもそも、鞣しとは、牛から剥いだ皮を仕入れたタンナー(鞣し工場)が、
巨大な設備を稼働させ「皮」から「革」に化学変化させる工程を指します。

世界各地で様々なタンナーがあり、完全に分業されている大きなタンナーさんもあれば、
家族経営で少人数のタンナーさんもいらっしゃいます。
国や地域ごとの特色もあり、革文化の歴史や有様はたいへん面白いものです。大先輩の職人さんの思い出話や、タンナーを始めとする革文化・革の特性についての論文に出会えると、どうにも嬉しく、ニヤニヤとしてしまいます。

時代の流れで、名門と謳われるタンナーが廃業し、もう二度とつくれないと言われている革もたくさんあります。
有名どころでは『フラスキーニ』や『カールフロイデンベルグ』 沈没船から引き上げられた『ロシアンカーフ』など、今ではもうつくられていない革への郷愁を語る方も少なくありません。(上の写真はベルグのカーフ)

いい革とは・・・

お客様のご要望によっては、通常の仕入れでだけなく、伝手を頼って手に入れる革もあり、
年に一度は直接ヨーロッパなどに渡って、仕入れを行ったりもしています。
素敵な革と出会えると、使う予定は無くても、多少無理してでも、仕入れるようにしております。

国内に入っていない革を少数多種類、買い付けられるのは、
我々のような小規模工房の有利なところで、
革職人として、とても幸せな製作をさせていただいております。

最後に、こちら。
長財布と、下に敷かれた同じ革。

メンテナンスでお預けいただいた品です。タンニン鞣し特有の激しい色味の変化と、手前味噌にはなりますが、張りや縫製はびくともしない仕立て。
そして何よりオーナー様の思い入れが感じられ、「いい革とは、まさしくこういうことではないか」と思わせるものでした。

『いい革とは?』に対する ghoe のひとまずの答えは、
「仕立てて美しく、使い込むことでより美しくなる革」となります。

今回は素材としての革について書きましたが、ghoe は仕立ての革工房。
永くお持ちいただける仕立てをどうにか追求したいと、理想にしがみついて奮闘している次第です。
また数年後に、革について、そのときの考えを記したいと思います。

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