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2017-04-02Filter |
本藍染クロコダイルの長財布

本藍染革 indaco 発表から一年。ひそかに研究してまいりました「クロコダイルの本藍染」の製品化に成功しました!
今回は第一弾として長財布をご紹介いたします。

クロコダイルについて

エキゾチックレザーの中でも人気が高いワニ革。高級革製品の象徴ともいえるラグジュアリーな素材です。
個体によって大きく表情が異なるため、符の並びが美しい革を厳選して仕入れております。
今回製作した長財布には、腹部のど真ん中をつかいます。

藍染について

クラスト と呼ばれる無染色のクロコダイルを、現代の名工・古庄紀治氏による「天然灰汁発酵建て本藍染」でじっくり時間をかけて染め上げます。そして藍染が終わるとすぐに ghoe での後処理。アルカリに寄ったphを中和し、特殊レシピの油分を入れて揉み込みます。

革の藍染については、下記にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
NOTE:本藍染革「indaco」作業風景

斑の一枚一枚がグラデーションがかった美しい染め上がり。
藍染を施すことで、クロコダイル独特の斑模様の迫力も増しています。
ギラついた光沢もなく、素朴な質感なので、上品にお持ちいただけるかと思います。

内装について

内装ももちろん indaco 。
ghoeのお客様にはもうお馴染みになりつつあります、古庄藍染處で本藍染・ghoeで後処理を施した トスカーナ産の牛革 です。
定番 薄型長財布「SL22」 をベースに、お札の出し入れを行い易いようササマチを付けて製作いたしました。



経年変化について

藍染クロコダイルという特殊な革、やはり気になるのは「どう変化するか?」だと思います。
実際に使用して変化させたテストピースがこちら。

全体にツヤが出て、色も深みを増し、陰影がはっきりと浮かび上がっています。どんどん色濃くなっていくパターンといえるでしょう。
新品の状態でも美しい革ですが、質感が変わっていくプロセスもお楽しみいただけると思います。

余談ながら、新しい革を開発・仕入れた場合には、小さく切った革を常にポケットに入れておいたり、携帯電話に貼り付けたりと、必ず経年変化のテストを行っています。同時にメンテナンスの方法も試すのですが、今回の藍染クロコも様々に試みた結果、間違いないであろう方法を掴みました。革ごとのメンテナンス方法は納品時にお伝えしておりますが、お送りいただければ当方でメンテナンスもさせていただきます。

最近工房にお越しになった方には「これ良いでしょ?」と自慢してまわっています(笑)
多くの方に是非見ていただきたい、できれば実際に手にとって、太陽光の下でご覧いただきたいです。

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